これら3つのかぶせ物はすべて表面がセラミックで覆われていますので、セラミックの材料的な特徴から歯垢が付きにくく、正しい歯磨きを行えば、他の材料に比べ、治療後の歯とかぶせ物の境目の2次的なむし歯や、歯槽膿漏になりにくいという利点があります。
また、セラミックは水分を吸収しないため、飲食物の中に含まれる色素の影響を受けませんので変色や着色を起こしません。
境目からの2次的な虫歯になりにくい要因のひとつとして適合性の良さがありますが、3つの中ではジルコニアクラウンが最も優れています。これは製作方法からできる違いですが、人工ダイヤモンドを使用しているため強度的にも最も優れておりアレルギー反応も少なく現時点で生体にとって最もやさしいかぶせ物と言えます。
審美的な面からの比較では、セラミック内部の色が白色なためジルコニアクラウンが最も自然で天然の歯に近く、次いでガルバノの順番です。メタルボンドでは、歯肉の厚みが薄い患者様の場合、歯との境目から中の金属が透けて歯肉に黒い影が見られることがありますので前歯部ではあまりお勧めできない場合もあります。